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猫尾製作所

あまりアテにしないでね

2014年の新月について

雑記 天文

2013年12月3日は2013年最後の新月(朔, New Moon)の日です。
その次の新月は、来年元日、2014年1月1日です。
そしてなんと、1月1日にちょうど新月となる瞬間は日本時間では20時14分で、 西暦年と同じ「2014」の並びになるのです。
2014年最初の新月は、元日の20時14分」というのは偶然の一致とはいえ、数字のトリックに過ぎないとはいえ、ちょっと驚きですね。
しかし、1月1日に新月ということは、来年は新暦(西暦、あるいは我々が普通に用いている暦、グレゴリオ暦)と旧暦(明治5年以前までの日本で用いられていた太陽太陰暦、厳密にはそれを継承して民間で作られる暦)の正月元日が同じ日になる、と思いたくなりますが違います。西暦2014年1月1日には、まだ旧暦では十二月です。
さて、2014年の1月には1日と31日、2回新月の日が存在します。1月31日が旧暦元日(春節) となります。しかし、2月にはいちども新月の日が存在しません。けれども、3月に入るとまた2回新月の日が存在します(1日と31日)。つまりは、2014年には新月の日を2回含む(グレゴリオ暦での)月が2つあるということです。

ここで来年の旧暦の表を示しておきます。

2014年(平成甲午年、神武天皇即位紀元2674年)旧暦表

旧暦月 朔日の日付 対応する中気
癸巳十一月小 2013-12-03 (火 09:22) 冬至 12-22
癸巳十二月大 2014-01-01 (水 20:14) 大寒 01-20
甲午正月小  2014-01-31 (金 06:39) 雨水 02-19
甲午二月大   2014-03-01 (土 17:00) 春分 03-21
甲午三月小  2014-03-31 (月 03:45) 穀雨 04-20
甲午四月大  2014-04-29 (火 15:14) 小満 05-21
甲午五月小  2014-05-29 (木 03:40) 夏至 06-21
甲午六月大  2014-06-27 (金 17:08) 大暑 07-23
甲午七月小  2014-07-27 (日 07:42) 処暑 08-23
甲午八月大  2014-08-25 (月 23:13) 秋分 09-23
甲午九月大  2014-09-24 (水 15:14) 霜降 10-23
甲午閏九月小 2014-10-24 (金 06:57) (中気なし)
甲午十月大  2014-11-22 (土 21:32) 小雪 11-22
甲午十一月小 2014-12-22 (月 10:36) 冬至 12-22
甲午十二月大 2015-01-20 (火 22:14) 大寒 01-20
乙未正月小 2015-02-19 (木 08:47) 雨水 02-19
乙未二月大  2015-03-20 (金 18:36) 春分 03-21

これは 2009年12月19日付の拙ダイアリーの記事 で旧暦を実際に作ってみようという試みを実演した際に、説明のために用いた表に準拠しています。旧暦の仕組みについてもその記事で解説してありますので、是非そちらもご覧ください。なお、参考のため朔の日付に加える形で、その曜日とちょうど新月になる時刻(日本標準時での時刻)を今回は併記しました。

また、月名の後に「大」「小」の文字を併記しましたが、これは旧暦月の長さです。我々が現在使っている暦では31日まである月を「大の月」、30日以下の月を「小の月」と呼び、月の大小の関係は毎年固定されていて、2, 4, 6, 9, 11 月が小の月であることから、語呂合わせでもって「にしむくさむらい(西向く士)」なんていう覚え方があります。「にしむく」は「二四六九」に対応するのはわかりますが、「さむらい」は「士」という漢字を「十一」に見立てているわけなのです。

旧暦にも「大の月」「小の月」の別はあります。30日間の月を「大の月」、29日間の月を「小の月」と呼ぶことになっています。我々の暦より各月の長さが1日程度短いのは、朔望月が約29.53日であり、それを12倍しても354.36日と、太陽年の12ヶ月(一年)が365.24日なのに対してだと、1年の長さが11日短くなるからです。1年が11日も短いと、約3年で1ヶ月のズレを生じますが、そのために閏月というのが調整のために配置されることがあります。太陽太陰暦において、閏月のある年には1年が13ヶ月となり、その年の長さは384日程度になります。閏月のない年は1年は12ヶ月(12朔望月)であり、その年は354日程度で終わってしまいます。

旧暦の大小や閏月についても興味深い考察を 2011年6月18日付の拙ダイアリー で行いました。そちらも是非ご覧ください。

なお、データ入手等のために 国立天文台の暦計算室を参考しました。そこでも手に入らない情報は 以前自前でプログラミングして作った朔日表 を参考にしています。

旧暦の2014年(平成甲午年)には閏月として閏九月があります。閏九月というのは天保暦を継承している定気法を用いての太陽太陰暦においてはかなり珍しいようです。そして、西暦の2014年12月22日(月)は冬至であるが、新月の日でもあり、いわゆる「朔旦冬至」の年ということになります。この「朔旦冬至」とは冬至の日と新月の日が重なることで歴史上では非常に意義があるものだったそうです。

来年2014年の旧暦カレンダーは数字のトリックに過ぎないものも含みつつも、いろいろと興味深いものとなるようです。